
赤い庭は、彼女の場所だった。
空の庭は、彼の場所だった。
光の庭は、彼女の場所だった。
思い出の庭は、彼の場所だった。
彼女は、遠い庭をいつか自分の場所にすることを願っていた。
隣の庭は、彼の場所だった。
魔女の庭は、彼女の場所だった。
夢の庭は、彼らの場所ではなかった。
君の庭は、少年の居場所になった。
そこには、友情も、愛情も、家族の絆も何もない。
ただ、自分自身の心の真ん中が、そこにあるだけ。
その庭を、たった1人、自分だけの誰かとの場所にしたいと願うだけ。
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イリサ「読んでくださりありがとうございました!」